フェレット

@TR_ferret

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いたち(フェレット)

フェレットを飼う資格が無い【自分でお迎えしたくせに里子に出すなんて】にちょっと待った

「ペットを飼う資格がない」ってたまに…いや、しょっちゅう見かけるセリフではありますが、皆さんご存じの通り、日本では一般的に売られている愛玩動物を買うのにも飼うのにも特に資格は要りません。

ではなぜ、「資格がない」と言われる人がいるのか、その特徴を見てみると、大体が

  • お金がない(経済的に余裕が無い)
  • 生体に関する知識がない(学習する気がない)
  • ペットを飼える物件に住んでいない
  • 適正飼養の意味が分かってない

といった感じで「何かがない」人である場合が多く、意地悪な言い方になりますが「資格がない」と言われてもまぁ仕方が無いんじゃないかしらって思う事が多いです。

ですが、今日は、そんな「資格がないと言われても仕方がない」とは正反対の、むしろ「そんな風に思うあなたにこそ資格があるんじゃないですか?」って方々のお話しをさせて頂こうかと思います。

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「自分にはフェレットを飼う資格が無いから里子に出さなきゃ」と思い詰めてしまう人にこそむしろ「ある」と私は思う

フェレット

@MI3J1

皆さんの中で私がどういうイメージであるのかは分かりませんが、「保護活動をしている人=万人に優しい」みたいないわゆる普通の保護活動者さん達のイメージとはかけ離れている自覚はあります。

そんな私の所へ直接連絡をしてくるまでにはきっと、たくさん悩んでたくさん考えて「もうこうするしかないんだ」と覚悟を決めて一大決心で電話をかけてきているのでしょう…

(ちゃんとしなきゃ)って頑張って話しているのが分かる震え声、でもいつまでもそれを言い出せないから要領を得ないお話。

だって、それを言ったら、もう本当にさよならになってしまう事が分かっているから無意識に「言いたくない」って心がなっているんでしょうね…私は少しだけ氣に触れる事に長けているから余計なのかもしれませんが、いや、そんなこと関係ないか。

とにかく、そういう時には痛いほど伝わってくる思いがそこにあります。

それが分かっていたって私は「本人の口からそれを聞くまで」は何も出来ない立場ですから、聞くしかないです「どうしました?」って。

大体、堰を切ったように泣き出してしまう、か、嗚咽をこらえながら、みたいにそのお話が始まります。

「自分には飼う資格がない」と追い詰められてしまうのは責任感から

フェレット

@moka_ganchan

どんなに計画性を持ってお迎えをしても、生活(環境)や体質が変わってしまう事って…あるんです。

フェレットの寿命から考えて「たったそれくらいの時間どうにでもなるじゃん(我慢しなよ)」って意見は分かります。

また、そう言いたくなる、そもそも「動物を飼う資格がない人が使う言い訳」の場合も確かに多いです。

なので、一概にどうって話は出来ないのですが、私の所へくるご相談の場合に限ってでお話しをさせて頂くと、もう「どうにも出来なくなってる精神状態」にある方が多いです。

親の介護をする事になった、妊娠した、等のお話の場合、お迎え時の計画とは違う生活が既に始まっている、急に変えざるを得なかったその生活にご本人がもうフラフラになってしまっていたりします。

で、ここで大切なお話、そもそもの私の考えをお伝えしておきますと、私は

里子にだすという選択は悪い事では無い。むしろ素晴らしい制度だと考えています。

「里子に出す」のお手伝いに至った例

フェレット

@MadoGma

一番、多いのはやはり「妊娠して、ツワリがきつくてお世話をしてあげられなくなってしまった」なのですが、「妊娠しちゃって…」から始まるお話しの時、私はちょっと怒ります。

もちろんそれはフェレットを里子に出すという事への負い目を感じての発言だとは分かりますが、「妊娠“しちゃって”なんて言わなくて良いんです。お腹の赤ちゃんに聞こえてしまったらどうするんですか!もう二度とそんな風に言ったらいけませんよ。」って叱ります。

そして、「そんな風に思わせてしまう風潮を変えられていなくてごめんなさい。」と保護活動者として謝ります。

…って、このお話しを書いているまさに今、レスキュー(引取り)要請が入りました。

ので、近々、里親さんを募集させて頂く事になるのですが、このお話しをこのまま続けて「全てがその子のお話」と誤解を招いてしまったらいけないので、このお話はいったんここで〆ます。

代わりに、過去記事をいくつか載せておきますので、「こういう場合もあるんだな」とちょっとだけ今後の参考にして頂けたらなと思います。

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フェレット
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皆もう新しいお家で幸せに暮らしていますので、ご安心頂ければと思います。

先ほど、「里子に出す事は悪い事では無い」が私の考えだとはお伝えしましたが、そうは言っても「終生飼養は義務」ですし、私的には、義務だからとかそんな事ではなく、「一緒にいられるならそれが一番良いに決まってる」が基本です。

まだ「里子に出さなきゃいけない」なんて言わなくて良い!の例

フェレット

@shivainu23s

そのお話しはだいぶ回りまわって、間に何人もの善意を通って私の所へ届きました。

数ヶ所から入ってくるちょっとずつ違うお話に「他の方からも似たようなお話が届いてはいるのですが主旨が違っています。ご本人が私に何を求めておられるのかまったく分かりません。ご本人から直接ご連絡を頂くよう伝えて下さい」って全員の方に言いました。

ですが、介している人数がよほど多かったのか、それも上手く通らず、ストレートに話が出来る(直接の話が出来る)人にたどり着くまでに数時間かかりました。

私に届くまでに多くの人が介在したという事は、ご本人も同じだけ「多くの人と話した」という事です。

だから、最初から泣いていました。

事情が事情過ぎてどうお話ししたらいいのか難しいのですが、簡単にいうと、ご本人はずっと日本で暮らすつもりで頑張ってきているのに、情勢的に自分の意志だけでは決められなくなってきている。

いざ、日本を出なければいけなくなった時に慌てて、この子達は連れて行けない里親さんを探さなきゃみたいな事になったらいけない、そんな無責任な事をしてはいけないから、だから「もう今のうちに里親さんを探してあげなきゃいけない。そのお手伝いをしてください。」みたいな事でした。

「もう頑張れないってことですか?」

「違います。頑張ってます。でも、頑張ってもダメだった時に急にお願いしますと言ったらそれは無責任になるから今のうちから良いお家は探してあげないといけません。お友達もみんな早くそうしてあげないといけませんと言いました。」

「その子達とこれからも一緒にいたいですか?」

「当然です。離れたくないです。ずっと一緒にいると約束して買いました。」

彼女はずっと泣いていました。

「じゃあ、ずっと一緒にいてあげられるようギリギリまで頑張ってください。頑張っても頑張ってもどうしてもダメだった時、その時に急にお願いしますで良いですよ。私はそれを無責任な事にしません。約束します。だから前日でも構いません。成田空港でも横浜港でもその時には私が責任を持って引き受けに行きますから、ギリギリまで、その時まで、頑張ってください」

「良いんですか?!?!」

そんなの良いに決まっています。

私はフェレットの保護活動者ですから、ずっと一緒にいるために一生懸命頑張ってる飼い主さんから「手放す事になる可能性が少しでもあるなら今のうちに早く」だなんて、そんなの引き離す理由になりません。しません。

って、このお話はもうずいぶんと前のお話です。

この時の彼女からは「日本にいられる事になりました!!」って嬉しい報告をもらっています。

めちゃくちゃ頑張ったんだと思います。

めちゃくちゃ頑張り屋さんの彼女は今も可愛いニョロ達と日本で幸せに暮らしていますでしょうから、皆さんもご安心くださいね!

里子譲渡の制度を闇市みたいにしちゃいけない

フェレット

@2MAwH5xjslut4B1

今日のお話は「里子にだした人」と「出さなきゃと思ったけど出さずに済んだ人」の例ですが、どちらの方も「フェレットを飼う資格」が「ある」人です。

でも二人とも「自分には資格がない」って思い詰めていました。

なんていうのかなぁ…

例え、手放さなきゃいけない事情になったとて、持っている人のその資格は無くならないと私は思っています。

冒頭でもお伝えしたように、「資格がない人」って、本当に、明らかに、誰の目にも「ない」んですよ。

だから、自分で勝手に思い詰めたりしないで、どうか周りを頼って下さいね。

じゃんじゃん進んで軽率にする事ではないけれど、里子に出すことは恥ずかしいことでも後ろめたいことでも、何でもないんです。

時々みかける「自分でお迎えしたくせに」って後ろ指をさされるみたいな風潮になっていってしまったら、いつか里子譲渡という制度が闇市で行われるそれみたいになっちゃうんじゃないかって、その方が私はよっぽど怖いです。

みんなで、どのフェレットも幸せに暮らしていける風潮を作っていきましょうね!

今日のモデルさんニョロ達

フェレット

@CaliCeri

今日のお話は偶然にもどちらも「2ニョロの飼い主さん」のお話だったので、Twitterから2ニョロのお写真をお借りしてきました。

まだモデルさん登場してもらっていないニョロ達がいますので、今後も可愛いお写真満載でお届けします!期待していて下さいね!

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

-いたち(フェレット)
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